コラム

オプジーボとは、どういう薬でしょうか。

オプジーボとは、どういう薬でしょうか。
 2年前に京都大学の本庶 佑先生がノーベル賞の医学生理学賞を受賞されたのはまだ記憶に新しいと思いますが、この本庶佑先生の研究から生まれたのが「オプジーボ」という抗体製剤です。本庶 佑先生は、PD-1 (programmed cell death-1) という免疫チェックポイント分子を発見されました。正常時、PD-1は活性化されたT細胞上に発現して、T細胞が活性化しすぎないように抑制をかける、謂わばブレーキの働きをします。ブレーキをかけるという役割が終われば、正常時はその発現は消失します。しかし、癌患者ではPD-1は常にオンになっており、このPD-1は癌細胞に発現しているPDL-1 (PD-1のリガンド)と結合して免疫にブレーキをかけます。その結果、癌患者では常に免疫にブレーキがかかった状態になるのです。オプジーボはPD-1に対する抗体で、PD-1/ PDL-1の結合を切断して免疫のブレーキを解除します。オプジーボが本当に効果を発揮すれば、末期癌でも劇的に改善する可能性を秘めています。
 上記のPD-1を恒常的に発現しているキラーT細胞が癌患者の血中に増加してくると予後が悪くなります(長生きできなくなります)。PD-1の他にTim-3という免疫チェックポイント分子を発現してくるとさらに鋭敏に癌患者の予後を反映するようになります。我々は、このPD-1とTim-3を同時に恒常的に発現するキラーT細胞を悪玉キラーT細胞と呼んでいます。
 この悪玉キラーT細胞が高い患者さんでは、オプジーボは効きません。
(To be continued)

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